上司の奢ってくれたジャーマンドック
久し振りにブログを書こうと思ったのは、
ふと昔、上司が奢ってくれたホットドッグを思い出したからだ。
Instagramのフィード投稿でも良いのだが、良い写真はない。
ストーリーズに載せるにも、長くなりすぎる。
だったらブログに。そういう具合だ。
10代の頃働いてた会社の目の前に、ドトールコーヒーがあった。
朝の仕込みの時間に、上司と出勤することはほとんどないのだが、数ヶ月に一度、朝のパートさんがいない時に、二人で出勤することがあった。
そんな時にいつも上司から1,000円を渡され、
「これでコーヒーとジャーマンドックを買ってきて。お前の分もな。」とガキの使いを頼まれていた。
1,000円だと、ちょうどコーヒーとジャーマンドックが2つ買えるくらいの値段だっただろうか。
今でこそ、コーヒーは好きだし、一人でカフェに入ることも多いが、その当時はコーヒーは苦くて好きじゃないし、ココアの方が好きだった。
でもココアは少し値段が上がるから、無理してコーヒーを買って、砂糖とコーヒーフレッシュを入れて甘くしたコーヒーを無理矢理飲んでいた。
ただ、朝仕込みをしながら食べるジャーマンドックと、甘くしたコーヒーは、まだ子供だった自分の、少し大人になった気がする味だった。
大人になると、大抵のものは買えるようになる。
家や車は別だけど、スーパーにあるもの、コンビニにあるもの、カフェの商品で買えないものはない。
それでもたまにドトールコーヒーに入ると、ジャーマンドックが食べたくなる。
もっと具材がたっぷりのホットドッグやクロックムッシュ、その他の新商品なんかには目もくれず、いつもジャーマンドックだ。
東京で働いていた頃の上司達は、何があっても10代の僕にお金は出させてくれなかった。
みんなで飲みに行く時も、毎週水曜日の夜ガストで打ち合わせをした時も、朝のジャーマンドックも。
ここ10年近くは、出してもらうことより、出すことの方が多い。
それでいいし、それが良い。
そして、それが嬉しかったりする。
あの頃社会人としてひよっこだった僕を、沢山の人が支えてくれてたんだ。
次は自分が支える番だ。
支える番が回ってきたことに感謝して、今日も誰かを支える努力をしよう。
※ちなみに写真はタリーズなのだが…
美BODYMAKE STUDIO Non
山口翔吾